他院で入れられたメッシュの違和感・痛みについて。
他院で入れられたメッシュの違和感・痛みについて。
鼠径ヘルニアの手術後、数か月経っても痛みや違和感の症状が消えない、あるいは数年たってからこういった症状が出現した場合、インプラントされたメッシュが原因であることがあり、再手術が検討されることがあります。
具体的には、痛みの程度が強くかつ持続的であり、仕事に集中できないあるいは眠れないなど、日常生活に支障が生じている場合です。時折感じるだけの痛みや違和感は、いわゆる「古傷の疼き」であることがほとんどですので、様子をみられてさしつかえないと思います。
症状が強く持続的であるにしても、即手術というわけではありませんし、当院としても積極的に再手術をお薦めするものでもありません。まずは鎮痛薬を定時で内服し、「痛みを忘れる」よう促します。それでも続く頑固な症状がある場合、再手術のデメリットをご理解いただいたうえで手術治療に踏みきることになります。
再手術にはリスクを伴います。メッシュは血管や精索といった重要組織に貼りついており、そこから剥がすことが難しいことがあります。精索などを犠牲にするか、メッシュの摘出を不完全とするかの選択が迫られることもあります。また、メッシュを摘出することによる再発の可能性も考慮する必要があります。新たなメッシュを使うことも検討の余地はあるが、新たなメッシュが新たな痛みにつながる恐れがあるのです。
現在のところ、東京外科クリニックでは月に2例前後のメッシュ摘出術が行われ、その全ての患者様にご満足いただいております。しかし、一般的な初発の鼠径ヘルニアに対する根治手術と比べると全国でも症例が少ないため慎重な判断が必要とされます。
最初に手術を受けた病院にはまともに取り合ってもらえず、苦悩されている患者様も多いようです。再手術をご希望の患者様はご相談ください。
鼠径ヘルニアの手術後、数か月経っても痛みや違和感の症状が消えない、あるいは数年たってからこういった症状が出現した場合、インプラントされたメッシュが原因であることがあり、再手術が検討されることがあります。
具体的には、痛みの程度が強くかつ持続的であり、仕事に集中できないあるいは眠れないなど、日常生活に支障が生じている場合です。時折感じるだけの痛みや違和感は、いわゆる「古傷の疼き」であることがほとんどですので、様子をみられてさしつかえないと思います。
症状が強く持続的であるにしても、即手術というわけではありませんし、当院としても積極的に再手術をお薦めするものでもありません。まずは鎮痛薬を定時で内服し、「痛みを忘れる」よう促します。それでも続く頑固な症状がある場合、再手術のデメリットをご理解いただいたうえで手術治療に踏みきることになります。
再手術にはリスクを伴います。メッシュは血管や精索といった重要組織に貼りついており、そこから剥がすことが難しいことがあります。精索などを犠牲にするか、メッシュの摘出を不完全とするかの選択が迫られることもあります。また、メッシュを摘出することによる再発の可能性も考慮する必要があります。新たなメッシュを使うことも検討の余地はあるが、新たなメッシュが新たな痛みにつながる恐れがあるのです。
現在のところ、東京外科クリニックでは月に2例前後のメッシュ摘出術が行われ、その全ての患者様にご満足いただいております。しかし、一般的な初発の鼠径ヘルニアに対する根治手術と比べると全国でも症例が少ないため慎重な判断が必要とされます。
最初に手術を受けた病院にはまともに取り合ってもらえず、苦悩されている患者様も多いようです。再手術をご希望の患者様はご相談ください。
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コメント
悩みはててます
今年の3月に手術した右側の睾丸が萎縮しているのに気づきました。
手術した病院の医師は手術の影響を否定。
他の病院の泌尿器科に行き、原因を調べるためにMRIを受けたものの原因は判らず、手術で入れたメッシュで精索の血流を悪くした原因は否定できないとのこと。
その診断書を手術した病院に持って行ってところ、「しばらく様子みよう。3ヶ月に1回ぐらい来て」としか担当医に言われませんでした。
結局、泣き寝入り状態となっています。
ちなみに、手術後しばらく睾丸が凄く痛かったです。
右側の睾丸萎縮の原因は手術時に精索の損傷かメッシュで血流が悪くなったからでしょうか?
また、このまま放置(様子見)でよいのでしょか?
それと、反対側(左側)も脱腸になった場合、片方の睾丸を守るために手術を行わない方がよいのでしょか?
返事を頂けたらありがたいです。
2018-06-24 20:20 tkk URL 編集
鼠径ヘルニア術後の疼痛について
整形外科専門医です。大変興味深く拝読させていただきました。
患者で他院にて腹腔鏡視下に鼠径ヘルニア手術を施行され、術後約3週間程より臍下レベル両側に陰嚢まで放散する疼痛が出現。術後2ヶ月となり座位保持困難と腰背部痛を主訴に受診されました。メッシュの癒着を疑っており、先生のブログに辿り着きました。
後学のため、参考文献をご教示いただけませんでしょうか?
御高配いただければ幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
2018-07-10 06:59 やまさん URL 編集
Re: 悩みはててます
手術の関与を否定も肯定もできない状態だと思います。
ただ、メッシュや術中操作が原因で萎縮が生じることは多い話ではありません。
左に鼠径ヘルニアが発症したとしても、仰せの通り、子作りが完了してからがより安全です。
損傷することは普通はないことですが…
他院受診中とのことですから、診察はセカンドオピニオンで承ります。
現時点の男性機能などは提携医療機関でお調べすることは可能です。
東京外科クリニックにお電話の上ご相談ください。
2018-07-11 23:40 東京外科ヘルニアチーム URL 編集
Re: 鼠径ヘルニア術後の疼痛について
↑こちらご参考ください
http://www.hosp.go.jp/~kyotolan/img/img/guide/medicalinfo/surgery/arugo.jpg
↑文献ではありませんが、こちらもお役に立てれば幸いです
ご相談ありがとうございます。
当院を介して上記筆頭著者の医師に診察依頼をかけることは可能です。
ご検討ください。
> はじめまして。
> 整形外科専門医です。大変興味深く拝読させていただきました。
> 患者で他院にて腹腔鏡視下に鼠径ヘルニア手術を施行され、術後約3週間程より臍下レベル両側に陰嚢まで放散する疼痛が出現。術後2ヶ月となり座位保持困難と腰背部痛を主訴に受診されました。メッシュの癒着を疑っており、先生のブログに辿り着きました。
> 後学のため、参考文献をご教示いただけませんでしょうか?
> 御高配いただければ幸いです。
> よろしくお願い申し上げます。
2018-07-11 23:51 東京外科ヘルニアチーム URL 編集