日本ヘルニア学会定期学術集会

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ヘルニア外科医にとっての一大イベントである日本ヘルニア学会学術集会が盛会に終わりました。 多くのエキスパートの先生たちと情報交換ができ、非常に有意義な2日間でした。 休診期間中お待ちいただいた患者様にはお詫び申し上げます。

写真は、小職の発表です。写真には写っていませんが、ぎっしりとオーディエンスが集まっていてびっくりしました。少人数の討論を想定していたのですが、興味深そう!ということでどんどん集まってくれたようです。たいへんありがたいことです。
  私が出した演題は、「ヘルニア外来を訪れる鼠径部症候群に対する診療指針」でした。鼠径ヘルニアの診断が間違いなく、手術をすれば問題解決という患者さんはいいんです。しかし、「鼠径ヘルニアだと思ったら、違う病気だった」という患者さんへの対応については、これ一冊やればいいという教科書がない。そこで、今回は、ヘルニア外来をやっている先生たちの役に立ちそうなケースレポートをまとめて発表してみたのです。

 実際に私の外来を受診した患者さんの中には、他の病院で手術が予約されているけど、私の診察により「鼠径ヘルニア」の診断が覆り、手術を免れた、あるいは、前もって正しい診断がなされたことで、必要かつ十分な治療を受けることができたという内容です。そして、私自身が困ってしまった症例に関してはフロアから「こうしてみてはいかがでしょう?」という提案までいただき、非常に有意義な討議ができました。
 ヘルニア学会というのは外科医の集団ですから、「診断学」よりも「治療学」つまり、手術に関する技術的な話題が大勢を占めています。それがこれまでの傾向でしたし、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術が流行るようになって尚更です。私自身も腕前を披露したい思いは否定しません。しかし、鼠径部に何らかの症状があるかたは、誰を頼るかというと、やはりヘルニア外科医しかないんですね。 診断を正しく行い、ヘルニアでなければ無用な手術は避ける、患者さんを安心させるというのも大切な仕事であるということを多くのかたに伝え、共有でき、本当によかったと思っています。
  明日から、通常診療再開です。診察・手術とも職員一同、誠心誠意対応させていただきます。

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