ご予約・お問合せはこちら

予約
お問合せは東京外科クリニックまでお電話ください(03-5283-8614)

東京外科クリニック ホームページ
鼠径ヘルニア(脱腸)専門サイト

プレスリリースが配信されました!

日本初 “脱腸専門”日帰り腹腔鏡手術 開院2年たらずで500例達成!  
患者の3割は女性 最新技術でキズは僅か5ミリで治療

記事の詳細は以下リンクをご覧ください
https://www.atpress.ne.jp/news/133981

私がヘルニア治療に専念してから長い時が経ちますが、御茶ノ水の地にヘルニアセンターを移してより早2年、知らぬ間に500例を超えていました。これからも一人一人の患者様に真摯に向き合う医療を行いたいと思っています。


東京外科クリニック
www.tokyogeka.com

鼠径ヘルニア治療専門サイト
http://www.dr-hernia.info/

近況

夏は手術を希望される患者様がたいへん多く、日々の業務にいそしんでいる間に、ブログのほうをご無沙汰してしまいました。
私自身はもちろん、東京外科クリニックは新しいメンバーを加え、さらに元気に励んでおります。

最近の出来事としては、私の手術症例数が概算で1500例に達したこと、東京外科クリニックでの手術症例が500例に達したことです。この件については近日、各メディアにプレスリリースが配信される予定です。

なお、今年のヘルニア学会のシンポジウムでは、私のテクニックや日帰り手術の安全管理などについて説明する機会がありました。これをきっかけにヘルニア手術に関心のある全国の外科の先生がたから見学の申し込みがさらに増えた実感があります。

日帰り腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術のリーディングクリニックとして邁進していきたいと思います。

Nuck管水腫に関する特集

Nuck管水腫に関する特集

女性患者様からのお問い合わせの多いNuck管水腫についてまとめました。

【概念】
Nuck管とは女性の胎生期に存在する鼠径部(腿の付け根)の構造です。本来は出生とともに速やかに消退していくものですが、遺残する人もいます。それが嚢腫だとか水腫だとか呼ばれる袋となり内部に液体を伴うようになり大きくなると体表から気づかれることになります。成人では20代~40代の女性に多くみられますが、鼠径ヘルニアとの混同・誤認、一般的な医師の認知度の低さから正確な実数把握は困難です。

【診断】
・体表からの触診
身体の表面からは鼠径部の膨らみとして認知されます。鼠径ヘルニアとの区別がつかないこともあります。
・画像診断装置(CT、MRI、超音波)
液体が描出できれば疑われますが、女性の場合、月経に連動して腹水が増え、鼠径ヘルニアのヘルニア嚢に腹水が流れ込むことでも同じような像になるため、純然たるNuck管水腫なのか鼠径ヘルニアなのか断定ができないこともよくあります。両者の併存例にもしばしば遭遇しますし、鼠径部子宮内膜症がみつかることもあります。

【治療】
・穿刺吸引
注射針で内部の液体を吸い上げることです。一時的には症状はよくなりますが、すぐに元に戻ってしまうことが多いので、積極的には提案されません。(身体の負担が大きい処置ではないので、そのことをご理解いただくために穿刺することもあります(ご希望の強いかたのみ))
・手術
嚢腫の開放・除去を行います。解剖学的には鼠径ヘルニア治療に準じた術式として扱われます。実際に、鼠径ヘルニアの併存もしくは将来的な発生が予見される場合はメッシュを使用することもあります。鼠径部切開でも腹腔鏡でも根治的な手術は可能ですが、後者のほうがキズが小さく痛みも少ないため女性の患者様に好まれる傾向があります。鼠径部子宮内膜症が併存する場合は鼠径部の切開が必須とされることもあり、事前に医師に確認したほうがよいと思います。
・術後経過
鼠径ヘルニア手術と概ね共通です。術後しばらく鼠径部の腫れが残存することがありますが、次第によくなります。1回の術後診察(数日から数週)でほとんどの患者様が終了します。
・再発
頻度は低いと思われます。鼠径ヘルニア併存の場合はその再発はありえない話ではありませんが、正しく手術が行われていれば、それもごくわずかだと思います。


・よくある質問

「手術の時期について」
妊娠中に積極的に行うことはありませんが、手術後すぐに妊娠したり、出産してからすぐに手術をうけたりすることに制限はありません。膨らみのみの場合は手術を急ぐ必要はありません。自然に治ることは考えにくいのですが、放置により「手遅れ」となることはありません。ただし、痛みを伴ってくる場合は、患者様のほうから急いでほしいというご希望をいただくことになりますし、それが妊娠中や育児などで忙しい時期であればご負担も大きいかと思います。痛みの発生は予知できるものではないので、生活上余裕のあるときに手術を受けていただくのが合理的です。

「術式について」
 子宮円索(子宮円靭帯)に対する処理
専門的な内容ですが、ここまで踏み込んで質問をよせられることが増えてまいりました。発生学的にはNuck管と子宮円索の癒合は強固であるため、一緒に切断することを余儀なくされます。それを行うことで手術後の痛みが増悪することはありません。また、子宮円索を切断して、不妊になることもありません。実際に切断しなくて済むのは小さい鼠径ヘルニアに対しメッシュを用いない手術を選択する場合に限るのが現実です。円靭帯内部には血流があり、それが妊娠継続に重要な働きをしているという報告もありますが、そもそも子宮を栄養する血管は他にもあり、一般的には子宮の血流障害という病態は考えにくく、相対的に増量した子宮円索内の血流をみて「重要な働き」と断定するのは早計と思われます。
 メッシュの必要性
厳密に言えば、Nuck管水腫単独の場合は必須ではありません。しかし、鼠径ヘルニアが併存していることも少なからずあります。現行のヘルニア治療ガイドライン(日本ヘルニア学会編)は成人鼠径ヘルニアに対しては原則としてメッシュ使用をする立場をとっています。確かに、女性に関しては異論もいろいろありますので、原則はメッシュ使用としながらも、患者様のご希望に合わせて術式を選択することにしています。いずれにせよ、メッシュが妊娠に悪影響であるという根拠はありません。メッシュによる違和感は一定数ありえることですが、妊娠したから違和感に繋がりやすいという説も出典が不明確です。

「生理周期に連動して痛みに変化がある場合気をつけることは」
子宮内膜症の併存の可能性があります。は問診触診とCTなどの画像診断で確認します。Nuck管水腫単独でも月経に連動した痛みの波はありえることです。なお、鼠径部の子宮内膜症については、一般的には婦人科医の認知度は少なく、鼠径ヘルニアを専門としている一部の外科医のみが診断と手術が可能。後者に絞って医師を探していただけるといいと思います。その医師の所属する病院に婦人科があるかどうかは問題にはなりません。

【最後に】
 聞きなれない病名から難病を想起され不安な気持ちになっておられる患者様もおいでかと思いますが、根治可能な病気ですのでその点はまずご安心ください。手術の時期決定は最終的には患者様のお気持ち次第ではありますが、日帰りで苦痛少なく治療が受けられるようになってきました。まずはお気軽に相談いただければと思います。


東京外科クリニック 大橋直樹
http://www.dr-hernia.info/

浣腸、尿道バルーン、経鼻胃管は本当に必要ですか?

浣腸、尿道バルーン、経鼻胃管


上記の3点セットが行われるのかというのは、よくご質問いただくことですが、

鼠径ヘルニア手術においては、ほぼ「百害あって一利なし」です。


手術前に浣腸を行わないことにより、その後汚れてしまうことはありません。尿道バルーン(ペニスの先から入るチューブ)や経鼻胃管は患者さんに大きな苦しみを与えます。

そういったものが入っているかお問い合わせをいただくことが多いのですが、通常の手術ではまず必要ありません。

どれか一つでも行われている病院が未だに多いのですが、根拠のあることではほとんどなく病院の慣習として行われているに過ぎません。たしかに長時間手術が予想される場合、必要とされることもありますが、1時間前後で手術が終わる当クリニックの手術においては非常に限られます。


これからも本当に必要なことを必要なだけ行い、安全と快適を提供できるようにつとめてまいります。

手術のキズ

【手術のキズ】
鼠径ヘルニアの手術を腹腔鏡で行う場合、キズ痕は小さくめだちません。
この写真は術後1週間の様子ですが、右5mm、臍5mm、左3mmのキズがあります。
臍は従来10mmでしたが、5mmで可能となってからは臍の形がほとんど変化することなく仕上げることができるようになりました。
左右の5mmと3mmを比較するとご覧の通り、5mmのほうが若干大きく見えますが、数か月以上の長期に渡ってみればほとんどわからなくなります。触ってみると少し硬く感じることもあると思いますが、それも次第に柔らかくなっていきます。
キズ痕は年月が経てば経つほどわからなくなり、9割の患者様には1年以上経って、自分でもよく見ないとわからないほどきれいになると報告いただいています。実は1割の患者様はいわゆるケロイド体質のため、ミミズ腫れのような痕が残ってしまうこともあるのです。見た目を気になさらないかたは放置されてかまいませんし、時折痒い感じがあっても心配する必要もありません。
美容の観点でご迷惑をおかけしていることをお詫び申し上げます。
ただ、こういったケロイドの体質のかたこそ、腹腔鏡手術の良い適応だと言えるのかもしれません。
なにしろ、切開で4~5センチも切ってしまったら、その分のミミズ腫れも硬く大きくなってしまうのですから。このミミズ腫れを少しでも改善するにあたり、若干の2次治療を提案可能です。ご希望の患者様は診察いたしますのでご連絡ください。

P1140752.jpg P1140749.jpg P1140751.jpg 

鼠径ヘルニア 再発に対する治療 最新動画公開

※本文末尾に動画のリンクがあります。実際の手術映像ですので、苦手な方はご遠慮ください。

当職の投稿は患者さんのみならず多くの医療関係者にご覧いただいております。
今回は比較的最近行われた再発鼠径ヘルニアに対する手術動画を供覧いたします。
再発でお困りの患者さんご自身にはもちろんのこと、ヘルニア外科医を目指す若い先生たちのお役にたてれば幸いです。そして、初発のヘルニアの患者さんたちにとっても、このような高難度の手術をこなせるこのテクニックを安心の材料にご来院いただければと思います。

お問い合わせ、診察予約は、当職サイトで承っております。
http://www.dr-hernia.info/

公式サイト「再発に関する特集」はこちら。
http://www.dr-hernia.info/column/z-hernia8.html

(説明:患者さん用)
左側の再発鼠径ヘルニアです。メッシュが覆い損ねている内側(映像右側)にくぼみが生じています。これが再発したヘルニアです。外側(映像左側)も不十分なのでこちらにもメッシュを敷くことにしました。今回は古いメッシュの大部分を摘出しました。新しいメッシュをきれいに重ねることができる場合は摘出しないこともあります。古いメッシュを剥がす操作は様々なリスクを伴うので、本当に必要な時に限って行います。当然のことですが、重要組織を損傷することなく再手術が行われ、新しいメッシュを十分な範囲に敷くことができました。

(説明:医師向け)
鼠径ヘルニア 60代男性、左側、クーゲル法術後の再発です。
普段もメッシュ摘出には拘っていませんが、この症例は新たなメッシュの敷設の妨げになりそうだったので可能な限り摘出しました。クーゲルの場合は大腿裂孔からクーパー靭帯にかけてのメッシュは剥がしとるのが困難なことが多い印象です。
症状の主因は内側のヘルニア門ですが、背外側の処理も甘いので、ここもカバーできるように計画しました。これで前回の術式は完全にリセットされ、通常TAPPの範囲をリペアできますので、total replacement(TP)と呼んでいます。リスクとのバランスによるでしょうが、私個人としては可能な限りTPするべきと思っています。何しろ、次、再発が起こるとしたら、最後の術者の責任になるわけですから。
この症例では下腹壁血管は切断しなければ先に進めませんでしたが幸い、精索は温存することができました。
男性の場合は、精索を犠牲にしてよいか必ず術前に確認しておくべきと思います。
メッシュは15×10センチのラッププログリップを使用しています。
クーゲルを摘出する場合は腹膜を伴っての切除となりますので、最終的に腹膜が寄せられるか配慮しながら操作を進めていく必要があります。実際はかなり欠損しても、バランスよく運針していけば縫合できます。
この症例は再発の中でも術者の疲労度が高い部類でした。出血や組織損傷を恐れながらの操作により、実際の時間としては2時間近くかかりました。超音波凝固切開装置やアリスタ、サージセルなどの止血材料、腹壁欠損用メッシュなど、十分な備えをしたうえで臨んでください。再発治療に初めて挑戦する場合はプラグ再発が比較的やさしいと思います。なお、ラパヘル再発をラパヘルでリペアすることについては、EBM的には現時点で十分と言えません。患者とよく話し合ったうえで術式が選択されるべきでしょう。




他院で入れられたメッシュの違和感・痛みについて。

他院で入れられたメッシュの違和感・痛みについて。

鼠径ヘルニアの手術後、数か月経っても痛みや違和感の症状が消えない、あるいは数年たってからこういった症状が出現した場合、インプラントされたメッシュが原因であることがあり、再手術が検討されることがあります。

具体的には、痛みの程度が強くかつ持続的であり、仕事に集中できないあるいは眠れないなど、日常生活に支障が生じている場合です。時折感じるだけの痛みや違和感は、いわゆる「古傷の疼き」であることがほとんどですので、様子をみられてさしつかえないと思います。

症状が強く持続的であるにしても、即手術というわけではありませんし、当院としても積極的に再手術をお薦めするものでもありません。まずは鎮痛薬を定時で内服し、「痛みを忘れる」よう促します。それでも続く頑固な症状がある場合、再手術のデメリットをご理解いただいたうえで手術治療に踏みきることになります。

再手術にはリスクを伴います。メッシュは血管や精索といった重要組織に貼りついており、そこから剥がすことが難しいことがあります。精索などを犠牲にするか、メッシュの摘出を不完全とするかの選択が迫られることもあります。また、メッシュを摘出することによる再発の可能性も考慮する必要があります。新たなメッシュを使うことも検討の余地はあるが、新たなメッシュが新たな痛みにつながる恐れがあるのです。

現在のところ、東京外科クリニックでは月に2例前後のメッシュ摘出術が行われ、その全ての患者様にご満足いただいております。しかし、一般的な初発の鼠径ヘルニアに対する根治手術と比べると全国でも症例が少ないため慎重な判断が必要とされます。

最初に手術を受けた病院にはまともに取り合ってもらえず、苦悩されている患者様も多いようです。再手術をご希望の患者様はご相談ください。


外科医の想いを多くの方々に知っていただく

良書紹介「外科医の手の内: 高速かつ合理的に技術を磨く方法」
川下雄丈著 Kindle版

51wDCK-7O7L.jpg


友人であり、外科医として先輩でもある川下雄丈先生が素晴らしい本を出版しました。
いい仕事をしたいと思っている外科医なら誰もが抱く想いが詰まっており、それを非常にわかりやすく伝えている内容です。

外科医としての矜持、患者さんへの想い、練習の苦労。私も外科医の端くれとして、こういったことを質問されることがあります。医療関係以外のかたも私たちの仕事に興味を持ってくださっているのです。いつか本に纏めないとと思っていたのですが、その仕事を全部川下先生がやってくださいました。単発のブログなら簡単ですが、本にして出版するにはたくさんの原稿を何度も何度も見直さなければならずたいへんな労力を伴います。川下先生は臨床の現場で手術の激務をこなしながら、その偉業を成し遂げたのです。この本が出版されたことで私はたいへん清々しい気持ちになったものです。

後半は川下先生の英語研鑽の話も載っているのですが、これもまた興味深い!

実は、私自身は最近、ある国際学会で先生の発表を直接拝聴する機会がありました。学術的な内容の優秀さに加え、美しいアクセント、生き生きとした表情といいプレゼンテーションの極意を象徴していました。周りの日本人のプレゼンテーションとは比較にならないほど群を抜いていたのです。先生が自ら実践した方法論が反映されているのだと思いました。

先生の著作はアマゾンで購入できます。たくさんのかたに読んでいただきたいと思います。

麻酔科統括部長 柏木邦友医師が取材されました

http://doctorsfile.jp/h/178405/mt/1/

鼠径ヘルニア手術は心臓や消化器の大手術と比べれば、確かに、身体の負担の手術は少ないとは思います。しかし、いかなる手術もキズをつける行為ではあることには違いがなく、身体にとってはストレスになります。
ですから、局所麻酔だから簡単、全身麻酔だから大変というものではないと思うのです。むしろ、局所麻酔でも、うまくいかないことで、痛みや恐怖の中で手術を受けるほうが、トータルのストレスは大きいのではないでしょうか。
東京外科クリニックでは、日帰り専門の麻酔チームが、ヘルニア手術に適した安全快適な麻酔と術中管理を行っております。この方法を開発したのが柏木医師です。
キズが小さく痛みが少ない腹腔鏡手術は本来、「日帰り」との相性はいいはずですが、麻酔技術の若干の難しさからわが国では普及が遅れていました。月間30例の手術が無事に行われているのは彼の正しさの証明になります。
今回、ドクターズファイルの取材により麻酔の話が特集となりました。手術に不安を感じているかたは是非お読みください。